不動産投資で使う収益を求める方法・指標について


はじめに

不動産投資の収益を計る指標としては「利回り」が一般的ですが、利回りにはいろいろ種類があります。

例えば、物件価格と年間家賃収入の割合を表した「表面利回り」は不動産から得られる大まかな収益を算出するのに有効な指標です。

また、その他不動産の維持管理に必要な経費などを考慮して算出できる「実質利回り(NOI利回り)」というものがあります。
今回この実質利回りについての概要と計算式を詳しく説明してみたいと思います。

実質利回りの求め方

実質利回りの求め方は以下の計算式によって行われます。

実質利回り=純収益(年間家賃収入-諸経費)÷(物件購入価格+諸費用)×100

ここでいう諸経費には保険料や固定資産税、修繕費といった維持管理に必要な経費が含まれます。
また、諸経費に該当するのは不動産取得税や仲介業者に支払う仲介料などがあります。
表面利回りと大きく違うのは、諸経費や諸費用といったこれらの項目を加味していることです。

実際に計算してみると…

では、今度はある例を参考にして、実際に実質利回りの計算をしてみたいと思います。

 

まず、総投資額(物件価格+諸費用)が6,000万円で、満室時の家賃収入が年間400万円の物件があるとします。

この場合、諸経費150万円かかるとすると、実質利回りは以下のように計算されます。

 

実質利回り=(400万円-150万円)÷6,000万円×100≒4.16%

それから、実質利回りを計る指標として空室の割合や運営費の割合を考慮したNOI率というものがあります。
この指標は満室時の賃料収入に対して、空室によって生まれた賃料未収入分の割合と諸経費の割合を足して算出したものです。

 

上記の例でいえば、

NOI率=100%-(賃料収入に対する空室による賃料未収入分の割合+賃料収入に対する諸経費の割合)

となり、空室率(賃料収入に対する空室による賃料未収入分の割合)が10%の場合、

 

100%-(10%+150万円÷400万円×100)=100%-(10%+37.5%)=52.5%
つまり、上記の例でのNOI率は52.5%となります。

 

また、この指標は空室率を加味した実質利回りを求める計算法としても有効です。

 

その求め方としては、

実質利回り(NOI利回り)=表面利回り×NOI率

の式があります。
この式に関しても上記の例でいうと、

 

空室率を加味した実質利回り(NOI利回り)=表面利回り(400万円÷6,000万円×100)×NOI率(0.525)≒3.5%となり、

 

空室率も加味したNOI利回りの通常の計算方法(A)
(400万円-400万円×10%-150万円)÷6,000万円×100=3.5%(空室率も加味したNOI利回り)と一致することが分かります。