不動産投資の利益と税金について


はじめに

不動産投資を行って得られる利益は大きく分けて2種類あります。
一つ目は、家賃収入から得られる利益で、インカムゲインと呼ばれます。
もう一つは、所有している不動産を売ることによって得られる利益で、キャピタルゲインと呼ばれるものです。
以下では、それぞれの利益に対して課せられる税金について見ていくことにしましょう。

インカムゲインに課せられる税金

課せられるのは、所得税と住民税です。
税額を計算するには、まず「不動産所得」の額を求める必要があります。
不動産所得とは、家賃などの収入から、必要経費を引いたもののことをいいます。

収入に含まれるのは、家賃・共益費(管理費)・敷金(返還しないもの)・礼金・更新料などです。
一方、経費としては修繕費・管理費用(不動産会社に管理を委託している場合)・ローンの支払利息・減価償却費・固定資産税・都市計画税などが含まれます。

このようにして収入から経費を引いたものが不動産所得で、これに対して所得税と住民税がかかってくるわけです。
税率は、所得税が5%から45%(所得額によって異なる)、住民税は基本的に10%となっています。

なお、サラリーマンをしながら不動産投資をしているケースなど、不動産所得以外にも給与などの所得がある場合、それらの所得も合算したうえで税金の額が決まることになっています。
このような課税の仕方は、総合課税と呼ばれます。
したがって、不動産所得が赤字になった場合は、全体的な所得が圧縮されて節税になることもあり、実際にそのような目的で不動産投資を行っている人もいます。

キャピタルゲインに課せられる税金

課せられる税金は、インカムゲインと同じく所得税と住民税です。
ただし、インカムゲインの場合とは異なり、キャピタルゲインに課せられる税金は分離課税となっており、他の所得との合算は行われません。

キャピタルゲインの場合、税額を計算するには「譲渡所得」を算出します。
譲渡所得は、「不動産の売却額」から「購入額(減価償却分を控除したもの)」と「購入、売却それぞれの際の費用(仲介手数料や登記の費用など)」を引いたものになります。

なお、キャピタルゲインの税率は、その不動産を所有していた期間の長さによって異なり、売却年の1月1日を基準として所有していた期間が5年以下(短期譲渡所得)のときは39.63%(所得税が30.63%に住民税が9.0%の合計)、5年超(長期譲渡所得)のときは20.315%(所得税が15.315%に住民税が5.0%の合計)となっています。

最後に

不動産投資では「利益」よりも「利回り」という言葉のほうがよく聞かれるかもしれません。
利回りには「表面利回り」と「実質利回り」があり、前者は「年間の収入」を「購入価格」で割ったもの、後者は「年間の収入から税金や経費を引いたもの」を「購入価格」で割ったものです。
より現実的な指標となるのは後者の実質利回りのほうです。
ですので、不動産投資を行う際には、実質利回りに影響を及ぼすことになる税金についてしっかり理解しておくことが重要になってきます。