首都圏及び大阪・名古屋の賃貸相場推移


2020年から2022年までの数年間の賃貸相場の変動は、決して小さくないものでした。ここで今一度、この数年間の賃貸相場の推移を見返してみる事で、今後の見通しに役立てる事が出来ればと思います。

2020年の賃貸相場推移

東京23区内で見ていくと2020年は、シングル向け物件の需要は低迷していました。これは学生の授業がオンラインになったり、企業が相次いでリモートワークを積極的に取り入れていた時期に当たります。

その一方、23区内でもファミリー向け、大型ファミリー向け物件の賃貸相場はむしろ上昇しました。また、東京都下の23区外の地域では、山手線のターミナル駅から15分前後で通える西東京市や武蔵野市周辺の物件で需要が高まりました。

2021年と2022年の賃貸相場推移の比較と傾向

2022年に入ってからの東京23区内と23区外の地域、そして神奈川県、千葉県、埼玉県の賃貸相場推移を見てみましょう。

マンションの賃貸相場は、2021年1月と、2022年1月のデータを比較すると、東京23区内以外の地域では上昇しています。アパートでは、神奈川県と千葉県では全ての面積帯で前年同月比を上回り、シングル向け・カップル向け物件に限っては、2015年1月以降の最高値を付けています。

東京都下のシングル向け・カップル向け物件アパートの家賃は5ヶ月間連続で上昇し、カップル向け・ファミリー向け物件に関しては、2015年1月以降の最高値を付けています。

神奈川県、千葉県、埼玉県でもほとんどの面積帯で家賃は上昇傾向となっています。

首都圏以外の地域ではどうだったか?

ここで、首都圏以外の地域にも目を向けてみましょう。まずは大阪市です。大阪市では、2019年からカップル向け物件の賃貸相場が上昇基調にありましたが、2020年から2021年に掛けては僅かな上下動はありながらもほぼ横ばいで、大きな賃貸相場変動は見られませんでした。そして2022年に入り、大型ファミリー向け物件の賃貸相場はやや上昇基調になっています。

次に、名古屋市を見てみると、こちらは東京とは逆に、2020年にシングル向け物件の需要が高まった事は興味深い動きだと言えます。この動きは2022年も続いており、現在はシングル向け・ファミリー向け物件共に、2015年1月以来の最高値を付けています。

不動産需要にはどの様な傾向が見られたのか?

2020年以降、消費者の中で不動産に対する需要に変化はあったのでしょうか?ある調査によると、消費者が不動産物件に求める要素で最も増えた物に、”おうち時間の充実重視”が挙げられます。これは世界情勢の影響から自宅で過ごす時間が増えた事が原因であると考えられます。

次に多い要素は”郊外への住み替え”です。理由が世界情勢だけにあるのかどうかまではこの調査ではわかりませんでしたが、いずれにしてもこの時期に郊外への住み替えを希望する人が多かったというのは興味深い事実です。

しかし、先述の様に、少なくとも東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県では家賃相場は上昇傾向にあります。

まとめ

賃貸相場に限らず、また経済活動に限らず、世界の動きは予測不可能な部分も多くあります。しかし、その中に合っても経済の動向を見極め、堅実な投資をしていく事が資産を築く糧となります。