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2017年4月17日
ローンを組んだら繰り上げ返済で、借り入れ期間を短かくするのがお得だと聞きますが、本当にそうなのでしょうか?
ムリな返済はキャッシュフローを苦しくし、経営状態を悪化させることもあるので注意がひつようです。
不動産投資と、繰り上げ返済についてお話しましょう。
折角、アパートオーナーになったのに、繰り上げ返済を頑張ったお陰で、物件を手放すことになったAさんの話をしましょう。
一般的に、ローンを組んだらできるだけ短期間で返済するのが利息を節約する方法だと言われています。
Aさんもそれを信じて、少しでも手持ちのお金が増えると繰り上げ返済に回していました。
心の中では、繰り上げ返済するたびに、『これで数十万円は変わってくる』と支払額を圧縮できると喜んでいました。
ある時、空室が出来て予定よりも収入が減りました。
設備の入れ替えなどで、入居者募集をスムーズにしたかったのですが、ムリな繰り上げ返済で修繕費に回す現金がありません。
結局、見栄えを良くするためのリフォームが出来ず空き室が目立つようになり、維持できなくなって手放してしまったのです。
短期間で返済ができるのなら、はじめからできるだけ多くの自己資金を投入して、借り入れそのものを減らしたほうが良さそうです。
商売をするために融資を受けた場合には、予想よりも業績が良く、思いがけず大きく設けた場合には、繰り上げ返済で総支払額を圧縮するのは賢いやり方かもしれません。
不動産投資の場合には、満室の場合の収入の上限がある程度決まっています。
6戸ある部屋が、空き室1以下で経営できると予想した場合、想定した収入の5/6~6/6で推移するでしょう。
この収入の中から、リフォームに備えた積立をし、ローンの返済もしていかなければなりません。
想定した数字のなかで、必ずプラスになるように長期的にバランスを保つことが大事なのです。
ムリに生活費を削ってまで繰り上げ返済に回してしまうと、現金の余裕がなくなり、不測の事態に対応できず経営が悪化するリスクが大きくなります。
手持ちの現金を確保しておくことは賃貸経営にとって、とても大事なことです。
融資の条件にもよりますが、多くのオーナーさんは一般的な他のローンよりも遥かに低い金利で不動産物件購入のローンを組んでいるのではないでしょうか。
現在、大変な低金利時代を迎えています。
ムリに低金利なローンを繰り上げ返済して、手持ちのお金を減らし、生活のために少額の高金利ローンを借りているとしたら、それもナンセンスです。
しかもAさんのように所有物件への投資も出来ないのでは、困ってしまいますね。
手元のお金のバランスに気を配って経営していきましょう。