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2021年8月18日
皆さんは不動産投資用物件の価値を表す手法である「NPV」をご存じでしょうか。NPVについての知識を身に付けておくことは不動産投資で利益をあげる上で非常に有効です。今回は、NPVの長所や求め方についてみていきしょう。
正味現在価値「NPV」とは「Net Present Value」を略したもので、投資用物件の現在の価値を表すための手法です。つまり投資を行うことにより、将来どの程度の収益を獲得する見込みがあるのかということを確認することで、投資を開始する際の重要な判断材料となります。
計算した際にNPVが0またはマイナスの場合は赤字となり、プラスが大きければ黒字になる確率が高いです。
NPVを割り出すには、最初にPV(現在価値)を求める必要があります。「現在価値」とは、将来不動産投資を行うことによって獲得する収益を、現在時点の価値で計算した金額のことを指します。これは、投資による収益のメリットは、毎年変わっていくという考えです。計算式は次の通りです。「(現在価値)=(n年後の価値)÷1+(割引率)」。
NPVは、先ほど説明したPV(現在価値)から投資額を差し引いて計算します。計算式で表すと、「(NPV)=(PV)-投資にかかる初期費用」です。ここで例をあげて計算してみましょう。例えばPVが530万円で初期の投資額が510万円の場合、530-510となるので、NPVは20万となります。この場合はNPVがプラスとなっていますので、投資を行っても問題ないと判断することが出来ます。
DCF(Discounted Cash Flow)法とは、企業価値を判断するための正当な方法で、NPVの基礎となっています。NPVと同様、割引現在価値が大きければ大きい程、企業が将来得る収益の価値が高くなります。割引キャッシュフローまたは割引現金収支法と記載される場合もあります。
DCF法を用いた収益価値の求め方には、次にあげる2つの方法があります。1つ目は、年毎の純収益を割引率で割って算定する方法です。そして2つ目は、復帰価値で求めるやり方です。
最後に、NPVのメリットを3つお伝えしましょう。まずNPVは、純収益を元にしながら現在価値で投資の見極めが出来るため、他の方法と比較した場合に正確性が高いとされている点です。
そして、現在価値と将来の価値を比較する事が可能なので、過大評価を受けない点です。それから、投資状況に適した割引率を自分自身で調整出来る点です。この3つのメリットが多くの投資家に評価され用いられています。
NPVはDCF法を元に編み出されたもので、多くの投資家が投資判断を行う際に役立てています。収益の価値は、年々変化していくものです。NPVを割り出すことによって、現在価値と将来の収益の価値を比較することが出来るのです。