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2017年3月2日
マイナス金利が導入されて1年が経過しましたが、日本銀行主導の量的・質的緩和は継続している状況です。これらの緩和政策が本格化する前から不動産価格は上昇傾向をみせていましたが、マイナス金利の導入による長期金利への影響は金融機関の貸出姿勢を積極化させることとなり、結果として不動産価格を一段押し上げたといえます。今後、不動産はどのような動向を示すでしょうか。価格を中心に考えてみたいと思います。
平成28年度の地価調査の結果では、東京都の土地価格は住宅地も商業地も上昇傾向が継続しており、堅調に推移していることを示しました。今後もこの傾向は継続するようにも思われますが、国土交通省による「地価LOOKレポート」では、住宅地については、東京郊外では横ばいを示すポイントが出てきており、将来の地価動向の予測は都心エリアの住宅地であっても横ばいという見方が出てきており、不動産価格は踊り場に入りつつあるという話しもあります。今後の土地価格の推移については上昇するのか、横ばいになるのかは明言できるものではありませんが、住宅価格は従来の上昇により頭打ちとなる水準にあることは間違い無さそうではあるものの、金融機関による融資姿勢が積極的である限りにおいて、土地価格が大きく下落するということは当分無さそうです。
東日本大震災後に労働力や資材などの需給バランスが崩れ、建築費が高騰した時期がありましたが、最近は落ち着いた動きを示していました。しかし、2020年の東京オリンピックを間近に控え、今後の建築費の動向は、労働力や資材の集中により再び需給バランスが崩れることによる上昇が見込まれています。重機などの動力源である原油価格の上昇も見込まれていることも建築費の上昇に拍車を掛けるものと思われます。
新築マンションの価格がすでに購入者の負担できる水準の上限であるとすれば、建物の価格上昇がそのままマンション価格に反映されると購入できる人がますます限定されることになります。今後、新築マンション価格が横ばいであれば、潜在的に土地価格が下落することになる可能性があります。もし、新築マンション価格が上昇するのであれば、需要者は中古マンションの購入を検討せざるを得ない状況も多くなってきまので、中古マンション市場に影響が出てくることも十分にありえる話です。中古マンションの価格上昇は、不動産投資においては利回りの低下に直結することになりますので、今後の価格動向をしっかりとチェックしていきましょう。