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2022年3月3日
不動産投資で節税という話は耳にしたことがあるかもしれません。その理由は、不動産所得で給与所得の税率を下げることができるところにあります。今回はその仕組みとやり方について、詳しく解説いたします。
まずは大前提として、「サラリーパーソンとしての給与所得がある」上で「不動産投資をやっている」ことが必須になります。その上で、「不動産所得で損益を出している」つまり「赤字を計上している」ことが必要になるのです。いったいどういうことでしょうか。
「累進課税」とは、所得額の範囲に応じて、高額所得者であるほど税率が高くなるという課税方式になります。一方で「総合課税」とは、給与所得がある場合、それとの損益通算(合算)で税率が決まる課税方式です。
つまり、給与所得と不動産所得を合計した金額に対して、課税がなされるということです。すなわち、不動産投資で赤字を出せば、その分給与所得額から差し引かれ、税率を下げることが可能になるのです。例を出して説明しましょう。
国税庁のホームページにある早見表によれば、給与所得が1000万円の場合、その税率は33%になります。しかし不動産投資をやっていて、仮に400万円の赤字計上があるとすると、差し引きの600万円に対して税率が決まります。
同早見表によれば、600万円に対する税率は20%となり、実に13ポイントも下げることが可能になるのです。理屈の上では、「給与所得」と「不動産投資での赤字」がより高い人ほど得をする仕組みになっているのです。
では具体的に、どうやって不動産所得をマイナスにすればよいのでしょうか。そこには「減価償却費」という、税務上のマジックが存在するのです。
簡単に言えば、実際の支出はないにもかかわらず、帳簿上のやり取りによって、あたかも存在するかのように見える経費のことです。より具体的には、投資対象である不動産の経年劣化を、損失として計上できるという内容になります。
木造や鉄筋コンクリート造など、建物の区分によって、減価償却できる年数は異なってきます。たとえば、鉄骨鉄筋コンクリート造の場合、現行の法定耐用年数は47年となっており、この年月に渡って減価償却が可能です。
一般に、減価償却期間を長く取れる物件ほど、節税の効果は高まってきます。例として、新築のマンションは減価償却期間が長いので、最初は経費がたくさんかかり、節税効果も高くなります。
ただし、長い年月が経過すると経費がかからなくなってくることから、効力も薄れていくという現実があります。また、赤字を際限なく出せば良いというわけではなく、あまりにもマイナスのフローがつくと、節税の意味をなしません。
したがって、「給与所得額」および「不動産投資による収益」から、どの程度の経費を計上すれば良いか算出することをおすすめいたします。複雑な計算になるので、専門の不動産会社へ相談することがベストです。
税率をキーワードに、不動産投資による節税の仕組みとやり方について解説いたしました。前述のように、経費の計算はとても複雑なものになりますので、迷わず専門の会社へ相談し、最大限の節税がかなうように運営しましょう。