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2019年3月27日
【はじめに】
不動産投資をする人にとって、利益がどのくらい出るかが一番の関心ごとでしょう。
しかし、自分が計算して考えている数字が実は本当の利益ではないこともあります。
今回は不動産投資の収益率についてお話したいと思います。
不動産投資の「収益率」とは、「利回り」のことを指します。
そして不動産会社が勧めてくる物件、広告の利回りは「表面利回り」だということが注意点になります。
表面利回りとは以下の計算で割り出します。
・家賃収入÷物件価格×100=A%
例えば、ある不動産を物件価格1000万円で購入したとします。1年で家賃収入によって100万円利益が出る物件であれば「利回り10%」という計算になります。しかし、この計算式にはある数字が入っていません。
その数字を入れたのが「実質利回り」です。
実質利回りとは以下の計算で割り出します。
・(家賃収入-諸経費)÷(物件価格+購入時の諸経費)×100=B%
この諸経費には、これらのものがあります。
・仲介手数料
・印紙税
・登録免許税
・不動産取得税
・司法書士手数料
・火災、地震保険料
・固定資産税
・都市計画税
・不動産所得による所得税、住民税
・そのほか、管理維持費など
そこで計算したB%が実質利回りになります。
表面利回りが10%であったとしても、上記の諸費用や
・オーナーの資金
・物件の事情(どのくらい維持管理費が必要になるか)
・空室がある場合
という今だけの計算だけではなく未知数の数字やリスクがどのくらいになるかによって、実際は7%、8%という結果になるかもしれません。
そこで、収益率よりキャッシュフローがどの程度になるかを考えることが重要になってきます。
キャッシュフローとは得られた収入から支出を差引きどのくらい残るか、という資金の流れのことです。
得られる収入、そして支出を毎年くり返します。
空室が出るようでは収入が増減しますし、不動産は年月が経つほど管理維持費が高くなっていきます。
その物件を運営できる資金があり、利益を出していかなければ良いキャッシュフローとは言えません。
たとえるならば毎月初めに1万円財布に入ってきても月末に1万円なくなってしまっては利益がゼロですね。
不動産投資は大きな金額を出して物件を購入するものです。実際の利益はほとんどないのにも関わらず、高額で人気地区の賃貸物件を所有しているなどの「ステータス」に満足してしまう落とし穴があります。
ですから、極端に言えば
「中古賃貸物件で多少まわりと見劣りする物件」
の所有でも、キャッシュフローが良ければ
「高額で新築賃貸物件だけど利益が出ない物件」
を所有するより不動産運営に成功していることになります。
不動産投資では、表面的な収益率(表面利回り)より実質的に利益が出るかがカギになります。
またどんなに良い物件でも物件だけでは利益を生み出しません。オーナーの実力や入居者、そして時代の流れ、運にも左右されます。運営には、多角的な視点や計算、計画が求められるのです。