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2021年3月3日
これから不動産投資を始めようとしている方に取って、聞きなれない言葉の一つが「IRR」です。IRRと言うのは、「Internal Rate of Return」を略した言葉で、日本語では「内部収益率」と呼ばれます。今回はこのIRRについて解説します。
IRRは、一定の期間内での利回りを示す指標です。その投資の効率性を判断する材料になります。事業に投資した資金(資本)を短期間で回収できる場合は、それはIRRが高い事業であるという事が出来ます。
IRRという指標を用いて複数の投資対象を比較する事で、資金を有効に使えるかどうかを客観的に比較検討する事が出来ます。IRRは不動産投資に限らず、あらゆる投資対象を比較する為に用いる事が出来るというのが最大の特徴です。
ここでは、IRRを用いる事で分かる事を挙げます。
・投資を始める際、どれだけの支出があるか?
・運用する際、毎年幾ら収入があるか?
・売却する際、手元に幾ら残るのか?
これらはいずれも、投資家にとって大きな関心事です。IRRの特徴は、開始時や売却時よりも収支の動きが複雑な運用期間中の「空き室率の変動」による収入減や「大規模な修繕」による支出の増加、更にはインフレ、デフレによるお金の価値の増減をも織り込んだ「包括的な利回り」を数値に示せる事がIRRの特徴となっています。
例えば、ある不動産を1年間持ち続けたとして、そのIRRが、”10%”であると算出された場合、その投資は”年利10%”の金融機関への預け入れと同じリターンという事になります。IRRを用いる事で、不動産投資を金融機関への資金の預け入れと比較検討する事も出来るという事です。
IRRを用いる事で、投資のリターンを把握する事が出来るとお伝えしましたが、場合によっては、実態から乖離した値が算出されるケースもあります。それは、次のような場合です。
・極小規模な物件
・高い金利の融資を受けて取得した物件
・空室リスクの高い物件
以上の様な不動産に関しては、IRRが実際のリターンよりも高い数値になってしまう場合があります。
IRRを算出する式は次の通りです。※nは不動産を売却するのが何年後かを表すものとします。
投資額={1年目のキャッシュフロー ÷(1+IRR)}+{2年目のキャッシュフロー÷(1+IRR)の二乗}+…+{n年目のキャッシュフロー÷(1+IRR)のn乗}
長くて複雑な計算式ですが、表計算ソフトのIRR関数を用いれば誰でも簡単にIRRの数値を求める事が出来ます。
今回は、不動産投資とIRRの用い方についてお伝えしました。自分の持つ資金(資本)を、不動産に限定せず、何に投資するのが最も効率が良いかを知りたい人にはIRRの算出式は、極めて有用です。是非、この機会にIRRについて知って頂ければ幸いです。