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節税が魅力?サラリーマンの不動産投資で2年目以降に落とし穴

節税が魅力?サラリーマンの不動産投資で2年目以降に落とし穴

副業で不動産投資を始める方の中には、節税になると聞かされ魅力を感じた方も居るでしょう。しかし、節税がいつまでも続くとは限りません。この記事では、収支計画を立てるうえでも重要な「節税の仕組み」について解説します。

不動産投資で節税になる仕組み

サラリーマンの節税には確定申告をすることが前提となります。給与所得に不動産所得を合算し、損益通算することで節税に繋げます。不動産所得は不動産収入から経費を差し引いて算出します。経費の中で大きな割合を占めるのが減価償却費となります。

減価償却費

減価償却とは、経年劣化によって価値が下がる固定資産の購入費用を耐用年数で分割する会計処理です。不動産投資で減価償却資産になるのは建物・設備・機械装置などがあります。経年による価値の減少がない土地や骨董品などは含まれません。

税務上の建物耐用年数は種類や構造ごとに省令で決められています。木造の建物は22年でRC造では47年となり、堅く寿命が長い構造ほど耐用年数が長くなります。償却費の項目は建物本体部分と設備部分に細分化でき、設備部分は耐用年数15年と短くなっています。

損益通算

損益通算とは複数ある所得の黒字と赤字を相殺すること。サラリーマンは所得(黒字)で税額が決まります。不動産所得の赤字を給与所得と合算することで総所得額を下げ、税金額を減らすことになります。この仕組みによって所得税還付を受けられる場合もあります。

投資を始めた年にかかる登記経費や不動産取得税など、50万円を超えることも珍しくありません。他にも管理費や損害保険料など実際に支出した経費と減価償却費を計上し、不動産所得を赤字にすることが節税の方法となります。

2年目以降の節税の現状とその後の展望

登記などの手続きにかかった初期費用は次の年にはほとんどありません。経費が掛からなくなると赤字額が抑えられ、還付額も減少してきます。魅力的だった節税効果や所得税還付金額は、2年目以降には減少してしまうと言えます。

長期投資とリノベーション

損益通算で大きく節税できるのは初期に限られることが想定されます。投資を始める前に当初の節税効果だけでなく、5年から10年先までの収支計画を認識することが大切です。本業退職後の資産運用を見据えて、長期投資として計画することをおすすめします。

減価償却済みの物件は、リノベーションで資産価値をあげる事も可能となります。自身の給与所得に見合った投資で、減価償却期間も考慮して物件選びをすることが大事なポイントになっています。

まとめ

副業の不動産投資で大きな利益が出ると税金額が増えてしまいます。損益通算という仕組みを活かしつつ、長期で収支計画を立てることが大切です。本業に支障が無く安心して任せられるように、管理会社選びも慎重に行う必要があると言えるでしょう。