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不動産売却で取得費が不明な場合の対処法|5%概算取得費・相続・節税ポイントを徹底解説

不動産売却で取得費が不明な場合の対処法|5%概算取得費・相続・節税ポイントを徹底解説

「取得費が分からないまま売却すると、税金がどのように増えるのか?」という疑問は、多くの方が抱く不安のひとつです。公的な案内によれば、取得費が不明な場合は売却価格の「5%」を概算取得費として扱うことが認められています。さらに、市街地価格指数などを利用して取得費を推定したり、契約書や領収書などの実額資料が残っている場合は、それらを活用して税負担を抑えることも可能です。どの方法を選ぶべきかは状況により異なります。

この記事では、「5%の概算取得費」「市街地価格指数による推計」「実額の把握」の三つの方法を横並びで比較し、それぞれの前提や必要書類、向き不向きを整理します。土地と建物で異なる計算方法(建物は減価償却の考慮が必要)や、一括売却時の按分、相続時の注意点なども具体例を交えて解説します。さらに、申告後に資料が見つかった場合の見直し手順についても網羅しています。

「何から手をつければいいかわからない」という場合は、まず売買契約書・領収書・登記に関する書類を確認するのが基本です。もし書類が見当たらない場合でも、固定資産税通知や金融機関の記録が手がかりになる場合があります。高額な取引や相続・共有名義など不確実性の高いケースでは、早めに専門家に相談することで重要なポイントを見落とさずに進められます。この記事を読み進めることで、ご自身のケースに最適な方法がすぐに判断できるようになるはずです。

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東京PM不動産は、江東区を中心に清澄白河や住吉エリアでの不動産売却や不動産投資、賃貸のサポートを行っています。江東区や東京都江東区の不動産売却やマンション、一戸建て、土地の査定、売却買取のご相談をお考えの方は、地元で豊富な実績とノウハウを持つ当社にお任せください。

当社では賃貸/売買仲介事業・賃貸管理事業・収益不動産事業・買取再販売事業・サードライフ高齢者施設の事業を行っております。不動産売却や不動産投資、賃貸に関してお悩みがありましたら、まずはお気軽にご相談ください。

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不動産売却で取得費が不明なときに押さえたい基本と判断の流れ

取得費が不明な場合に選べる三つの方法を比較

取得費が見つからない場合でも、選択肢は大きく三つあります。まずは各方法の前提や適するケースを押さえ、税金の影響を早めに把握しましょう。選び方のポイントは、証拠の有無税額の差説明のしやすさです。取得が古くて資料が乏しい場合は概算取得費(売却価格の5%)が実務上扱いやすいですが、売買契約書や領収書、登記関係の写し、金融機関の振込記録などが残っている場合は実額の把握が有利になることが多いです。中間的な方法として、市街地価格指数や周辺相場、固定資産税評価額を組み合わせた推計もあります。相続した不動産や長期保有の土地・マンションなどで取得費不明が起こりやすいのもよくある状況です。迷った場合は、次の比較を参考に初期方針を決めてみてください。

方法 前提 メリット 注意点
概算取得費5% 取得費の証拠がほとんどない 計算が簡単で手間が少ない 実額より取得費が小さくなりやすい
市街地価格指数等で推計 一部資料や参考となる相場情報が残っている 実際の取得価額に近づけやすい 推計根拠の資料化が必要
実額把握 契約書・領収書などがまとまって残っている 税金を最小限に抑えやすい 資料収集と確認に手間がかかる

補足として、土地と建物はそれぞれ別に評価・按分することが原則です。また、建物は減価償却後の金額を用います。

概算取得費5%で計算する際の基礎と適するケース

概算取得費とは、売却価格の5%を取得費とするシンプルな計算方法です。取得費を証明する書類が見当たらない場合や、資料の保存期間が過ぎて金融機関や関連機関に記録が残っていない場合、相続関連の書類が散逸してしまった場合などで現実的な選択肢となります。とくに取得時期がかなり古い実額が小さい可能性があるといったケースでは、5%を使ったほうが有利になることもあります。一方、購入時の代金や諸費用の証憑が残っていれば、実額によるほうが取得費が大きくなり、譲渡所得や税額を抑えやすいです。土地建物を一括で売却する場合も、土地は非償却、建物は減価償却を反映させる前提は共通です。選択のポイントは証明できるかどうか税額の差です。説明しやすく、不利でなければ概算は合理的な選択肢となります。

実額が分かりそうなら徹底的に探してみよう!節税のチャンス

実額の把握で重要なのは、裏付けとなる資料を徹底して集めることです。売買契約書、建築請負契約書、領収書、請求書、登記に関する資料、仲介時の書類、通帳やローン明細、火災保険証券、相続時の資料、固定資産税関連の書類など、幅広く探します。建物の場合は資本的支出(増改築や設備更新など)が取得費に含められることがあり、修繕費との違いによって税額が変わる場合もあるので注意しましょう。土地建物の按分については、契約内訳や固定資産税評価額の比率、公的評価資料などをもとに整理します。不動産を相続した場合には、条件によって相続財産を譲渡した場合の取得費加算の特例が適用できることもあります。取得費の証明では積み上げ型のアプローチが有効で、部分的な資料でも合理的な推定に役立ちます。次の手順を参考にすると、効率よく調査が進められます。

  1. 手元のファイルを確認し、契約書・領収書・請求書の有無を調べる
  2. 金融機関の振込記録やローン資料から支払実績を特定する
  3. 固定資産税評価や当時の仲介資料などで土地建物の按分根拠をそろえる
  4. 建物の資本的支出と修繕費を区別し、減価償却計算に反映する
  5. 相続の場合は取得費加算の特例の適用可否と必要資料を確認する

補足として、書類は一貫性説明のしやすさを意識して整理しておくと、申告時の対応がスムーズです。

 

譲渡所得の計算で取得費はどう決まる?土地と建物で異なる考え方

土地の取得費に含められる費用と按分のポイント

不動産の譲渡所得は、売却価格から「取得費」と「譲渡費用」を差し引いて算出します。土地の取得費には購入代金だけでなく、仲介手数料、登記費用、不動産取得税、測量費や造成費などの付随費用も含められる点が重要です。建物と一括で購入した場合は、土地と建物を按分して取得費を分ける必要があります。内訳が契約書で明示されていればその金額を使い、内訳が不明な場合は固定資産税評価額の割合や、当時の見積資料を参考に合理的に按分します。土地は減価償却の対象外ですが、建物については後述の通り減価償却が必要となります。相続により取得した不動産であっても、被相続人が支出した費用や相続時にかかった実費は取得費として含めることが考えられます。取得費不明であっても、資料を集めることで実額に近づけられる可能性があります。

  • 重要なポイント
  • 購入代金以外にも付随費用を取得費に含められる
  • 土地建物の按分は根拠のある比率で行うこと
  • 土地は減価償却を行わない

補足として、按分の根拠は確定申告で説明できるように書面で整理しておくと安心です。

取得時と譲渡時の費用の違いを具体例で解説

取得時の費用と譲渡時の費用を混同すると、税額に不利な影響が出やすくなります。取得費とは購入や新築のために支出した金額とその付随費用、譲渡費用とは売却のために直接必要となった費用です。たとえば、購入時の仲介手数料や登記費用は取得費に含めます。一方で、売却時の仲介手数料や測量費用、広告費、売却のための解体費などは譲渡費用として扱われます。相続した不動産で古家付きの土地を更地で売却するために解体した場合、その費用は売却に直接必要であれば譲渡費用となるのが一般的です。反対に、長期的な価値向上や用途変更のための造成やインフラ整備は取得費に含めて考えるのが妥当です。見極めのポイントは「購入・取得時の費用か」「売却のために直接かかった費用か」を意識することです。領収書や契約書の名目や時期を整理し、確定申告時に根拠を示せるようにしておきましょう。

  • 区分の目安
  • 取得時の費用 → 取得費(購入関連の手数料や税金・登記費用など)
  • 売却時の費用 → 譲渡費用(売却仲介手数料、測量費、広告費、解体費など)
  • 価値向上のための工事 → 取得費となる場合が多い

短期的な修繕などの維持管理費は、通常は所得区分が異なるため譲渡所得の計算には含めません。

建物の取得費と減価償却、修繕費との違い

建物の取得費は、取得価額から減価償却費相当額を控除して計算します。つまり、同じ購入価格でも、所有期間が長いほど建物の取得費は小さくなります。減価償却の方法や耐用年数については制度に従って処理し、土地は減価償却しないことを忘れずに確認しましょう。また、修繕費と資本的支出の違いにも注意が必要です。機能維持や原状回復のための軽微な修理は通常修繕費で、譲渡所得の取得費には含めません。一方、増築や大規模な改良によって価値や耐用年数が増す支出は資本的支出として建物の取得費に加算でき、結果として譲渡所得を圧縮できる場合があります。資料が不足している場合でも、管理組合の工事記録や請求書、金融機関の支払履歴を集めることで実額に近づけることが可能です。建物の取得費だけが不明な場合は、固定資産税評価額の按分を使うと整合性を取りやすくなります。

区分 代表例 譲渡計算での扱い
減価償却 建物本体の時の経過による価値減少 取得費から償却相当額を控除
修繕費 クロス張替えや軽微な修理 通常は取得費に含めない
資本的支出 増築・耐震補強・高性能設備導入 建物の取得費に加算

建物の取り扱いは税額に直接影響します。根拠となる資料の保存や按分の整合性を意識し、申告前に内容を確認しておくと安心です。

 

取得費が分からない場合に使える概算取得費5%とは?知っておきたい注意点

売却価格の5%を概算取得費にする計算手順と実例

不動産売却で取得費が分からない場合は、売却価格の5%を概算取得費として使う方法が一般的です。計算の流れはシンプルで、譲渡所得の基本式にあてはめていきます。譲渡所得は「売却価格-取得費-譲渡費用」で計算し、取得費が不明な場合は概算取得費=売却価格×5%を代入します。ここでのポイントは、譲渡費用(仲介手数料や測量費など)もきちんと控除すること、そして相続や長期保有で資料が残りにくい物件でも、可能な限り証拠を集めてより有利な方法を比較検討することです。具体的な手順は次の通りです。

  • 売却価格を確認(売買契約書などで確認)
  • 概算取得費=売却価格×5%を計算
  • 譲渡費用の内容を整理(仲介手数料、印紙税、解体費など)
  • 譲渡所得=売却価格-概算取得費-譲渡費用を算出
  • 税率と所有期間を確認(長期か短期かで税額が異なる)

補足として、将来的に資料が見つかる可能性がある場合は、実額推定と5%概算の比較をしてみると税額の最適化に役立ちます。

土地と建物をまとめて売却した場合の概算取得費で注意する点

土地建物を一括で売却する場合でも、取得費は土地と建物を別々に計算するのが原則です。土地は減価償却が不要ですが、建物は減価償却後の金額を取得費として扱います。概算取得費を使う場合も、内訳や按分をきちんと整理することが重要です。固定資産税評価額の比率や契約書の内訳が有力な手がかりになります。建物の取得価額が分からず領収書もない場合は、評価資料や金融機関の記録から推定することが重要です。以下の表も参考にしてみてください。

項目 押さえるポイント 注意点
土地 減価償却せずに評価 造成費や測量費なども取得費に含めることを検討
建物 減価償却後の金額を取得費に 内訳が不明な場合は按分を工夫する
一括譲渡 土地建物の按分が必要 按分根拠の資料化が不可欠
書類不足 契約書・評価・通帳などで補強 証拠性の低い推定は避ける

補足として、譲渡所得で土地の取得費のみが不明な場合は土地だけ推定し、建物は資料に基づき処理すると整合性が取りやすいです。

実額が後から判明した場合の申告内容見直しガイド

申告後に取得費の根拠資料が見つかることもあります。対応の基本は、証拠に基づいて再計算し手続きを選ぶことです。還付となる場合は更正の請求、追加納付が必要な場合は修正申告の手続きが考えられます。いずれの場合も、計算の根拠や書類の整理が大切で、土地建物別の内訳や建物の減価償却、譲渡費用のもれがないか確認します。手順は次の通りです。

  1. 新たに判明した契約書や領収書の内容を確認
  2. 土地建物の按分と建物の減価償却を再計算
  3. 譲渡費用の確認(仲介手数料、印紙税、解体費、測量費などの漏れがないかチェック)
  4. 概算取得費と実額による税額を比較し、どちらが有利か判断
  5. 更正の請求または修正申告を選択し、必要書類を提出

補足として、取得費が不明な場合の見直しには期限や要件が関わるため、専門家に相談することでリスク軽減が図れます。

 

取得費を調べる際のポイントと保存期間切れでもできる探索ステップ

優先して探したい三大書類と、見つからない時の代替情報

不動産売却時に取得費が分からない場合、税額が高くなりがちです。まず最初に確認すべきは売買契約書・領収書・登記関係書類の三大書類です。これらが見つからない場合でも、他の情報を組み合わせることで、「取得費不明不動産」の状況を大きく改善できます。固定資産税課税明細や評価通知、仲介会社の見積・請求、金融機関の入出金履歴、火災保険証券、工事請負契約や見積、マンションの場合は管理組合の資料などは、取得費証明の補助根拠として有効です。とりわけ口座の履歴は税務上も説得力が高いため、支払先と日付が一致すれば実額に近い推定が可能です。保存期間が過ぎていても、家計簿アプリのデータやPDF化した控え、メールで受け取った請求書など、デジタルの記録も積極的に活用しましょう。

  • 優先度の高い一次資料
  • 売買契約書や工事請負契約書
  • 領収書・請求書などの一式
  • 登記識別情報・登記完了証・権利証

補足:三大書類が揃えば計算まで最短距離で進めます。どれかが揃わなくても、代替情報で穴を埋める発想が大切です。

相続で取得した不動産の情報収集ルートとその順序

相続で取得した物件については、「いつ・いくらで取得したか」の情報が分断されやすいものです。効率よく調べるには相続関係書類→専門家のファイル→外部への照会という流れが有効です。まず遺産分割協議書や相続関係説明図、固定資産税課税明細、相続税申告書の添付資料などを確認しましょう。次に相続登記を担当した司法書士のファイル、当時の仲介業者の契約控え、管理会社やマンション管理組合の長期修繕関係資料などを探します。金融機関には被相続人の口座取引履歴の開示可否を相談し、支払いの流れを特定します。最後に、古い評価を裏付けるための周辺事例や市街地価格指数を補助資料として加えれば、合理的な実額推定に近づけます。相続に特有の断片情報を時系列で再構成することが成功のコツです。

保存期間が過ぎた場合でもできること―問い合わせ先一覧と実践のポイント

書類の保存期間が切れていても、照会の順番や質問内容の具体性を整えることで、情報を回収できる場合があります。各窓口で期待される情報や実践のポイントを以下の表にまとめました。不動産売却時に取得費が分からない場合の有効なアプローチも押さえておきましょう。

窓口・機関 期待できる情報 実践ポイント
仲介会社・管理会社 契約控え、請求明細、管理費・修繕履歴 物件名・号室・成約時期を明確に伝え、担当者名の記憶も共有
司法書士事務所 登記関連控え、報酬請求書 事件番号や登記完了日が分かると検索が早い
金融機関 入出金履歴、振込控え 期間指定と支払先名で絞り込み、手数料明細も取得
法務局 登記事項証明、閉鎖登記簿 所在・家屋番号を正確に、地番と住居表示の違いに注意
税務・自治体 固定資産税情報、課税明細 名義・年度で特定、評価替え年度の資料も依頼

補足:事前に「物件情報・時期・名義」などをまとめておくことで、同じ問い合わせを繰り返さずに済み、効率的です。

  1. 対象の特定:所在地、地番・家屋番号、名義、購入・建築・相続時期を一枚にまとめる
  2. 一次資料の回収:仲介会社や司法書士、管理会社から契約や請求の骨格を入手
  3. 金銭の根拠強化:金融機関の履歴で支払い実績を補強し、手数料や税金も拾い上げる
  4. 公的証跡で補助:法務局の登記、自治体の固定資産税資料で時点と客観性を補完
  5. 不足分の推定:市街地価格指数や周辺事例を活用し、説明可能な取得費として整理

 

相続で取得した土地や建物の取得費が不明な場合―押さえておきたい特例と注意点

相続による取得価額の決まり方と申告上のポイント

相続で引き継いだ不動産の取得価額は、相続税評価額ではなく、もともと被相続人が取得したときの「実際の取得費」を原則として承継します。ここで混同しやすいのが、相続税評価額はあくまで課税のための評価であり、譲渡所得の取得費の基準とは異なるという点です。取得費が分からない場合は、売却価格の5%を概算取得費とする方法もありますが、これは常に有利とは限りません。相続不動産については一定の条件下で相続財産を譲渡した際の取得費加算の特例が利用できる場合があり、相続税の一部を取得費に加えることが可能です。適用のための条件や期限の確認が欠かせません。相続後に不動産を売却して「取得費が分からない」状態になりやすい場合は、まず資料を探して実額に近づけ、次に概算取得費や特例の適用可否を比較検討し、説明できる根拠を揃えて判断することが大切です。

  • 相続税評価額と譲渡所得の取得費は計算基準が異なります
  • 取得費加算の特例が利用できるかを早めに確認しましょう
  • 概算取得費は有利・不利を比較したうえで選択しましょう

相続から売却までの時系列でやるべきことリスト

相続開始から売却・申告までにやるべきことを時系列で整理すれば、取得費不明リスクを下げられます。特に「書類の保存期間」や名義変更の遅れは、後からのコストが大きくなるため、期限管理が重要です。以下のチェックリストで抜け漏れを防ぎましょう。

  1. 相続開始直後:被相続人の通帳、売買契約書、建築請負契約書、登記関係資料、固定資産税関係書類を集め、取得費の手がかりを確保
  2. 相続手続き:遺産分割と相続登記を済ませ、名義変更を完了。登記後は権利証や登記事項証明を整理
  3. 資料精査:土地建物の按分、建物の減価償却の有無、相続税の取得費加算の特例の可否を確認
  4. 売却準備:査定や媒介契約、測量や境界確認、不要建物の解体費の扱いなど譲渡費用候補を整理
  5. 売却・申告:概算取得費か実額推定を選択し、根拠資料を添付・保存して確定申告へ

短期間での判断が求められる場面も多いため、できるだけ早期に専門家へ相談することで、判断の質や安心感が高まります。

相続で取得した建物の減価償却と修繕費の区分

相続で取得した建物の取得費は、被相続人の購入価格や建築費などの実額を承継し、譲渡所得の計算では減価償却費相当額を控除して計算します。土地は減価償却の対象外なので、土地と建物とを別々に把握して按分することが前提です。建物の耐用年数は法定耐用年数を参照し、相続前後の使用期間を通算して減価償却相当額を見積もります。取得費が不明な場合でも、固定資産税評価の内訳や当時の建築費資料を探し、合理的に推定することが大切です。加えて、売却直前の支出が修繕費資本的支出かによって扱いが異なります。修繕費は原状回復を目的としたものであれば譲渡費用に計上できる場合があり、資本的支出は建物の価値を高めるための投資なので取得費側に算入されます。どちらか判断がつかない場合は、明細・写真・見積書など客観的な資料が判断材料になります。

項目 取り扱いの要点 税務上の位置付け
減価償却 建物のみ対象、相続前後の使用期間を通算 取得費から控除
修繕費 原状回復や維持目的の支出 譲渡費用に計上し得る
資本的支出 価値向上・耐久性増大の支出 取得費に算入
按分 土地建物を分離、内訳不明は評価比で按分 計算根拠を保存

支出の性質を早めに区分けしておくほど、申告時の説明や対応がスムーズになります。

 

税金を減らすために見逃しやすい費用と売却申告前後のチェックリスト

取得費や譲渡費用で計上できる支出を徹底見直し!

不動産売却で税金を抑える最も効果的な方法は、取得費と譲渡費用の計上漏れを徹底的に防ぐことです。とくに不動産売却取得費が不明なケースでは、概算取得費のみで済ませず、実際に支払った金額を積み上げることで譲渡所得を正確に算出しましょう。以下の費用は見落としやすいので、必ず確認してください。

  • 仲介手数料(成功報酬なども含む)
  • 測量費・境界確定費(筆界確認や隣地立会い費など)
  • 建物解体費・残置物撤去費(更地渡し条件の場合)
  • 登記関連費用(司法書士報酬や登録免許税など)
  • 印紙税・契約書作成費(売買や工事請負に関するもの)
  • 造成・整地・地盤改良費(取得時・売却準備時の支出)
  • 広告費・ホームステージング費(売主が負担した場合)
  • 引渡し前修繕の資本的支出(価値向上となるもの)
  • ローン関係費(抵当権抹消費や繰上返済手数料など)

補助的に、固定資産税清算金や引渡しに関わる調整の実費も確認すると、数十万円単位で課税所得を減らせる可能性があります。領収書や請求書が手元にない場合でも、通帳の入出金履歴やメールでの見積もりなど、支出の事実を証明できる形にしておくことが大切です。

売却前後に必ずやっておきたいことリストと書類整理のコツ

不動産売却の前後でやるべきことは多岐にわたり、工程ごとの順番管理が節税のポイントになります。取得価額が不明でも、以下を意識すればブレのない申告ができます。

フェーズ 必須アクション 書類・証拠のポイント
売却前 測量・境界確認の必要性を判断 測量成果品、立会い記録、見積書や請求書をあわせて保管
売却前 解体や修繕の範囲を決定 契約書・現場写真・工事内訳書、資本的支出と修繕費の区分
契約時 仲介手数料・印紙税の確認 請求書・領収書、印紙貼付面のコピー保管
引渡し 抵当権抹消や登記費用の整理 司法書士報酬明細、登録免許税の根拠資料
申告前 取得費不明時の根拠整理 通帳履歴、メール・見積、固定資産税情報の突合せ

売却価額、取得費、譲渡費用、特例適用の有無など、一貫した根拠で数字をそろえることが大切です。とくに建物は減価償却後の金額で計算するため、固定資産台帳や耐用年数もきちんと確認しましょう。

  1. 支出は見積→契約→請求→支払の時系列で整理
  2. 名義・物件・金額が一致する証拠資料をそろえる
  3. 通帳やカード明細に摘要メモを追記して検索性を高める
  4. 領収書がない場合は、請求書+支払記録+担当者とのメールで代替証明
  5. 相続不動産の場合は相続関係書類と取得費加算特例の可否をあわせて確認

不動産売却取得費が不明でも、上記の整理を行えば概算取得費と実額の比較検討ができるようになります。譲渡所得の記載では、採用した方法(概算か実額)や計算過程を簡潔にメモしておくと、申告後の問い合わせ対応がスムーズです。

 

よくある質問:取得費が不明な場合の対応

取得費が不明なまま申告しても良い?迷った時の判断基準

取得費が分からない場合でも申告自体は可能ですが、売却価格の5%を取得費とする概算取得費を利用すると、実際より税金が多くなることがあります。以下の順番で検討するのが安全です。

  • 実額確認:売買契約書、建築請負契約書、領収書、通帳の履歴、固定資産税資料などを調べます。
  • 指数推計:資料が部分的でも、市街地価格指数や評価資料を併用し合理的に推定できれば有利です。
  • 概算取得費:根拠資料が揃わない場合は5%ルールを使い、譲渡費用をもれなく計上して税負担を抑えます。

申告後に有利な資料が見つかっても更正の請求ができない場合があります。判断のポイントは、証明可能かどうか税負担の差です。相続や土地建物の按分、建物の減価償却が絡む場合は、専門家への早期相談がミスや過大納税を防ぐ近道となります。

マンションの取得費や管理費・修繕積立金の扱い方

マンションの取得費は、購入代金に加え諸費用も含まれますが、管理費や通常の修繕積立金は取得費にも譲渡費用にも含まれないのが一般的です。よくある誤りを以下にまとめます。

区分 取得費に算入 譲渡費用に算入 補足
購入代金・仲介手数料・印紙税 不可 取得時の直接費用は原則取得費
登録免許税・司法書士報酬 不可 登記関連は取得費に含めやすい
管理費・通常の修繕積立金 不可 不可 維持管理コストは対象外
売却時の仲介手数料 不可 譲渡費用として控除可能
リフォーム等の資本的支出 不可 価値向上分は取得費(建物は減価償却が必要)

重要なのは、価値を維持する日常費用は対象外価値を高める支出は取得費売却のために直接かかった費用は譲渡費用という区分です。管理費や通常の修繕積立金を取得費や譲渡費用に含めてしまうミスは税務調査で指摘されやすいので、領収書の内容や目的を明確にして整理しましょう。

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